レベッカさん

人生で最初に「萌え」の感情を理解したのは、レベッカさんという一人の少女に対してだった。
レベッカさんとはフレンズのあのレベッカさんではない。ゲームのキャラクターだ。

小学生のころにやったゲームだったと思う。
そのゲームは、ファイアーエムブレム烈火の剣という。堀北真希がCMやってたやつだ。BGMは平井堅だ。今考えるとすげー豪華なCMだなあ。
ある日、大阪に住んでいるおじいちゃんからギフト券的なものをもらって、それで親にゲーム買ったるで!って言われたので、阪急百貨店で買ってもらったのだ。

ゲームの内容はいいとして、カワイイ女の子が多かった。
まあそれまでポケモンとかスマブラみたいなゲームしかやってなかったからな。

レベッカさんは弓使う14歳の女の子で、田舎のあどけない少女って感じがすごいよかった。
別に僕はレベッカさんに恋をしていたわけではない。ゲームのなかで男キャラと隣接させといたらクリア後の後日談的なやつで結婚したみたいな結末になるけど、僕はレベッカさんをいつもウィルくんっていう幼馴染とくっつけてカップルにしていた。二人のことは心から応援していたよ。
つまり当時の僕がレベッカさんに対して抱いていた気持ちは、今の僕が寧々さんに対して抱いている感情とは異なる種類のものだ。

他にも魅力的なキャラがいっぱいいて、二番目に好きなのはプリシラさんだった。
なんか悲哀を感じる顔がいい。あとショートカットの女の子に目覚めたのもプリシラさんだったなあ。
僕はレベッカ派で、プリシラ派は別の友達だった。僕は友達にも、このゲームむっちゃおもろいで!ってこと勧めて買わせて、周りでちょっとしたブームになっていたのだ。
でも俺はプリシラさんもすっげ好きなんだし、別に彼とは価値観の違いで対立していたわけじゃない。

ニノちゃんはロリキャラだけど13歳だから実はレベッカさんと1歳しか違わない。二人は意気投合してすごい仲いい友達になるんだ。
でもニノちゃんはジャファルさんっていう殺し屋のおっさんと結婚する。ジャファルさんの年齢は知らんけど当時の僕たちは「ジャファルさんロリコンか!」って突っ込んでいたのを覚えている。でも実際はジャファルさんも公式では十代のティーンエイジャーらしい。まじかよ嘘つけ!
ちなみにニノちゃんは公式の人気投票で男どもの圧倒的人気を得て主人公たちを抑えて1位になった。このロリコンどもめ

他にも、むっちゃ美人だけどチンコ付いてるルセアさんとか、主人公なのに人気ないリンディス氏とか、あと女剣士のカアラ派のやつもいた気がする。

ちなみに今の自分が一番好きなのはウルスラさんである。
ウルスラさんは敵の幹部みたいなやつで、馬に乗りながら魔法で攻撃してくる。ちょークールで無慈悲でドSな女だ。
やっぱ美しくて強い女性は魅力的。自分の前でだけデレデレ甘えてきてほしい。
ウルスラさんの属する悪の組織「黒い牙」は暗殺とかする怖い組織なのだ。仕事で人を殺してウルスラさんは家に帰ってくる。僕は生姜焼きを作ってウルスラさんの帰りを待っている。
「おかえり、今日もおつかれ。お風呂入る?」
「…………」
「あれ、どうしたのウルスラさん?」
「…………」
「どうしt――」
セリフを言い切ることが出来なかったのは、ウルスラさんがいきなり抱きついてきたからだ。僕の目の前にはウルスラさんの綺麗な青色の髪があって、僕の大好きな匂いがする。ウルスラさんは顔を上げた。上目遣いのウルスラさんは、いつもの百倍増しで魅力的だ。
「お風呂、一緒に入ろ?」
そんな満面の笑顔で言われたら、断ることができるわけないじゃないか。自然と僕の顔もほころんで、ウルスラさんの髪をくしゃくしゃにしてやる。やめろー、やめろーなんて言いながら、僕の手はウルスラさんのあんなところやこんなところに伸びてあぁウルスラさんウルスラさんうああぁぁぁっっ!モミモミしたいお!!モミモミ!!ウルスラさんの小さくはないけど主張し過ぎないおっぱいをモミモミしたいお!!僕のチンコにサンダーストーム落としてほしいのおおお!!!


てか烈火の剣て、今調べたらちょうど10年前のゲームなんだって。
まじかよ、知りたくなかったぜ