ちゃらちゃらメッキ、童貞ハート

バイトの同期で回生がひとつ下のやつとちょっと仲良くなって連絡先を交換した。

一方的に向こうが俺に接近してきたんだけども、彼は京大生というものに対して、頭いい(試験で高得点取れる)だけで気持ち悪いオタクみたいなやつ多い、実際に社会に出て活躍できるようなやつは実際あまりいない、って意見を持っていて、その点は俺も思っていた一部の京大生の悪いところと同じだったので、似たようなことを考えてる後輩もいるんだなあって思って感心したのである。

その後も、京大生はラクして稼げる職を目指すようなやつばっかりだとか、向上心のないものは馬鹿だとか、そういうことを議論していた。

彼はわざわざ俺の名前を他の人づてに聞いて、じっくり時間をかけて俺に接近してきたらしい。
でもどうも聞いていると、彼が俺にわざわざ話しかけてきたのは、ピアスとかしてるせいで俺がちゃらくて他の京大生とチガウ(オタクチックな京大生でない)と思ったためらしい。

ところが、私は童貞オブ童貞ハートである。
女の子の話とかされても、それなりの相槌を打つだけでついていくのが必死である。
外見だけピアスや染髪で背伸びしているのは、それは無碍な抵抗にすぎない、薄っぺらなメッキにすぎないと自覚している。

いつ自分の「外見だけちょっとちゃらい」メッキが剥がれるかびくびくしている。
流れで「いつか遊びましょうよ」って言われて連絡先も交換したので、次に会うときどうなるかヒヤヒヤしている。
しかもあいつ他大の後輩のカワイイ彼女がいるらしい。くたばれ!

でも、彼の言うように、せっかく高学歴のくせに「ラクして稼げる」ような職を志しているやつは、それはあんまりよくないと思う。